2015年11月27日金曜日

で、結局、スマホ向けゲームパッドってどうなったんでしたっけ。

以前、東洋経済の記事について思うことを書いたわけだが。

東洋経済【ゲーム機はいらなくなる?ストラタスの破壊力iPhone用コントローラーにヒットの兆し

iOS用のゲームパッドが発売されて早1年半が過ぎたのだが、状況はどうなったのか整理しよう。

まず、皆さんの周りに、スマホ用のゲームパッド持ってる人っています?私はいない。というか、私しかいない。

ある日、アメリカ最大手家電量販チェーンBestBuyで聞いてみた。

「スマホ用のゲームパッドって置いてます?」

店員さんは他の店員さんたちにも聞いてくれて、こう答えた。

「スマホでゲームパッドは使えません。なので、そんなものはないです。」


先日のことだ。

アメリカの最大手ゲーム専門店GameStopに行った。この店は、店員さんがみなゲーム好きばかりで、入ってきたお客に話しかけてきて相談に乗ってくれる。そんな店員さんに聞いてみた。

「スマホ用のゲームパッドって置いてます?」

店員さんはこう答えた。

「すみません、私は"それ"知らないです」

あれ?なんで誰も知らないの?
もしかしたら、日本だけでスマホ用ゲームパッドが大流行しているのかもしれないが、少なくともアメリカの普通の人は知らない。というか、専門店の人にすらちゃんと認知されていない。

実際は、BestBuyの店内をくまなく探したら、ワゴンセールの中に半額になったMogaのAndroid用ゲームパッドはひっそりとあった。あと、1年前までは、ニューヨークのGameStopにAndroid用のゲームパッドは置いていたが、こないだ見たら無くなってた。

少なくともアメリカの自分の生活圏では、スマホ用のゲームパッドは一般化しなかった。


アメリカのAndroidの売り上げゲームランキングを見ると、RTSとカジノ系、パズルとタッチ操作の方が適したものだけだ。これは日本のランキングも似たようなものだろう。

まあつまり、スマホ向けゲームパッドは、スマホゲームの流れを変えることも、コアユーザーをコンシューマーやPCから離れさせることはできなかった、ということ。

前の記事にも書いたが、自分はiOSやAndroidゲームに大いに期待していた。毎年のようにスペックアップしていく本体、使い古された表現となった「据置機並のグラフィック」のゲームアプリ。しかし、比較的簡単にroot化できるAndroidでは海賊版が大問題となり、買い切り型のゲームはかなり少なくなった。iPhoneに関しては、『モンハン』と『BioShock』がリリースされて話題になったが、これはちょっとしたオチがあるので後述する。

結果として、大多数のスマホのゲームは「スマホゲーム」という枠組みで進化していき、自分が求めていた「ゲーム」にはなることはなかった。


あと、Appleが規格を作ったMFiゲームパッドだが、これは落とし穴がずいぶんあるものだった。まず、Bluetooth接続のものが多いこと。ゲームパッドは入力の遅延が少なくてなんぼの世界なのに、今出ているMFi規格のものは体感できるほど入力に遅延がある。自分が試したMogaのlighteningコネクタ接続のものですら、OS上の問題なのか入力遅延が発生する。

さらに、MFiゲームパッドで驚いたのが、全ボタンアナログ入力であるということ。XboxやPSのゲームパッドは、基本的にスティックやトリガー以外のXYABなどのボタンはスイッチである。しかし、MFiゲームパッドは、すべて0〜255までの感度領域のあるアナログ仕様となっている。ほとんどの対応ゲームが、XYAB、LB/RBはすべてある程度まで押し込まないと反応しないようになっているため、ボタンのレスポンスがすごく悪く感じる。そもそも遅延のあるBluetooth接続と相まって、正直なところフレーム単位の反応が必要となる本格的なアクションゲームには向いていない。

ついでに言うと、最近の一般的なゲームパッドよりもボタン数が少ないのも問題だ。L/Rスティックの押し込みとセレクトボタンに該当するものがないのだ。昨今、ゲームによってはXbox OneでもPS4でもボタンが足りないと感じるゲームも多く、Xbox Oneは4つボタンが追加されたエリートコンが発売したし、Steamコントローラも一般的なレイアウト+背面に2ボタン追加している。

なんというか、MFiゲームパッドはゲーム好きじゃない人が考えた規格なのかなと思うほどで、正直、ゲーマーが使い易いと感じるとは到底思えない。



さて、昨年、『モンハンP2G』『BioShock』という2大傑作ゲームがiOSに移植されたことは先ほど書いた。このゲームはタッチ操作だけではあまりにも忙しい操作となるので、ゲームパッドでの操作が最も適しており、iOS用のゲームパッドのアピールに一役買っていた。

しかし、しかしだ。これら2つのビッグタイトルは、去年リリースされたにもかかわらず今は販売停止となっている。理由はiOS9.0へのアップデートによる不具合だ。OSをアップデートすると起動しなくなるという致命的な不具合。しかし、スマホは生活必需品なので、必要な機能のためにはアップデートせねばならない。しかも、買い切りタイトルであるこれらのゲームは、開発側が少なくない予算をかけてiOS9に対応させたところで、どれだけペイできるかわからないのではないか。すでに1年以上前のアプリであり、格安セールも行っているので、欲しい人はもう持っているのだ。実際、買い切り型のアプリは2、3年アップデートされてないものもザラにある。

もちろん、ゲームのためにOSをアップデートしないという手もあるだろうが、そうしてしまったら生活に必要なアプリがiOS8で動かなくなった場合にどうしようもなくなる。

スマホはスマホであって、けっしてゲーム機にはなれない。保存版としてずっとにプレイしたかったゲームも、いつかプレイできなくなる日がくるデバイスなのだ。

まあ、そんなこんなで、最初に戻ると、1年半経った今言えるのが、「ゲーム機はいらなくならなかった」ということであった。たぶん、これからも。

あー、Nvidia Shield欲しい(おい)



2015年11月26日木曜日

HMDを使ったVRは流行するのか?考えのメモのようなもの。

最近、「Oculus」とか「PS VR」とかの単語を多く目にするようになった。これらはヘッドマウントディスプレイを使用した「仮想現実」を体験できるシステムだ。なにができるかというと、基本的に上記の二つは、体感型のゲームをするためのデバイスと考えていい。

ほんで、今は各メディアがこれから来る来る言ってて、コアユーザーも欲しい欲しいと言っているこのVR関連なんだけど、自分もイベントでPS VRや、HTCとValveが共同開発したViveとか体験したことあって、すんごい没入感だったので発売されたら値段次第では即買いしようと考えている一人ではある。

ほんで、結局、これって流行るの?って話だが、正直なところ、私は一般的なほどに普及するとは思っていない。各社同じようなタイミングで発売されれば、一瞬流行っていると感じるだろうが、結局コアユーザー以外に行き渡る前に縮小していく気しかしない。かつての3Dテレビのように。



まず、Oculus RiftやPS VRはHMDである。HMDは基本的に頭を覆って目の前のスクリーンに映像を映す。ここに左右の目の視差を利用した3D機能に、センサーによるトラッキング機能が入ることで立体的映像+映像が自分の頭の動きに合わせて動き、非常に大きの没入感を得ることができる。

この時点でわかるようにVR HMDは一人用である。3〜5万円ほどの価格になるであろうこの端末は、家族や友人と同時に使うことはできない。ついでに言えば、VR HMDは単体で使うことはできず、"最新"の高スペックゲーミングPC並(2015年11月現在)の性能を持ったPCか、PS4を持っていることが前提となる。VRのために全て最初から揃えると、7〜20万円以上の投資が必要となる。



で、現在のVR HMDでできることなのだが、現段階では基本的にはゲームの周辺機器と考えてよい。ゲームの体験を発展、拡張させるものだ。他には、おまけ要素として、Sonyの大ヒットHMDであるHMZシリーズのように映画が3Dで見れるといったことぐらいであろう。ちなみに、大ヒット商品であったSonyのHMZシリーズも、HDMとしては大ヒットだったというだけで、一般への普及は果たせずにシリーズの幕は閉じている。

ここで、一般への普及の妨げとなると私が考えるのが、一人用故に購入層が限られること、プレイできるゲームのジャンルが限られること、端末の価格の高さと重量、それとHMDであること、だ。

購入層に関して、常にPCゲームやVRを追っかけているコアなユーザーはまず飛びつくだろう。どんなに高くても。これは一人暮らしや家族持ち関係なしに、趣味の世界であるから一定数は間違いなく売れる。しかし、その先を考えてみよう。VR HMDの良さを一般に認知させるのは、メディアでの広告、体験会、知り合いがやっている、などがあると思うが、こういう体験会は大都市に限られることが多く、知り合いがもっているものを触らせてもらえるのはVR HMDに限っては稀なことになるだろう。で、一般的に最も触れるであろうメディア広告だが、VRに関しては最も良さが伝わらない媒体であると言える。4Kや3DテレビのCMを普通のHDテレビでやるのと同じで、自身の体で体験しないと何がいいのか全く伝わりづらい分野であると思う。

そして、これまた専用グラスが必要な3Dテレビと同じで、専用のHMDをかけなければVR体験はできない。しかも、目を覆うので、VR体験以外はできなくなる。お菓子を食べたりドリンクを飲んだり、はたまたノートPCやスマホで攻略情報調べたりSNSをしながらゲームをプレイすることはできない。また、HMDとしては非常に軽く作られているが、人が常に頭につけているものと考えるとまだまだ重い。長時間プレイには向かない。自分は3D映画をSonyの3Dテレビで見ているが、HMDと比べはるかに軽い3Dグラスでさえ二時間も装着しているとかなり疲れてくる。VRには疲れなど吹き飛ぶくらいの体験があるが、そのためにある程度の努力が必要となるのは、ゲームを気晴らしや暇つぶしと考えている人にはどう映るのだろう。

あと、VR HMD用のゲームは、現段階ではジャンルが限られてしまうのもネックだ。体感型という特性から現在リリース&開発中のゲームは基本的に主観視点のものが多い。ジェットコースターを体験したり、お化け屋敷的なところを歩いたり、戦闘機やロボットのコクピットで操作したり、である。マリオのような横スクロールアクションはVRでプレイする必要はないし、ドラクエのように鳥山明のキャラを操作してじっくりと腰を据えてやるものもない。プレイする環境も、基本的には椅子に座ってのプレイとなる。HTC&ValveのViveは部屋を歩き回ったりできるのだが、そのためにはVR専用の部屋が必要になる。私は、Xboxの馬鹿でかい専用コントローラーが付属した『鉄騎』を購入して、それ用に部屋を改造していたりしたが、そんなことをする人間はごく一部だと自分がよくわかっている。

VR HMDの購入年齢層だが、一人用であることから、基本的には家族持ちには辛い。そうすると、独身で経済的に余裕のある22歳〜40歳くらいがメイン層となると想定される。そこから、すでにコンシューマーゲーム機をやってる(やりたい)又はゲーミングPCで遊んでいる(遊びたい)ユーザーであり、VRに興味があり3Dに耐性があるか、そしてファーストパーソンのゲームが好きか、と考えていくと、購入に至るまでにかなりのユーザーが振り落とされてしまうのではないか。



ところで、iPhoneは発売当初は各メディアに流行らないと言われたが、現在はほとんどの人が持っているほど流行っている。当時のauの社長が見誤ったほどに、スマートフォンは浸透しているが、VR HDMとはどのように状況が違うのだろうか。

VR HMDについては、個人的にはiPhoneよりも先に述べたように体験を拡張させるという点で3D映画に近い感じがする。決定的な違いとして、iPhoneをはじめとしたスマートフォンは生活必需品である。また、前提として、iPhoneが出る前にはすでにほとんどの人がガラゲーを持っていたという点は重要だ。iPhoneという存在が流行ったのではなく、もともと皆が持っていたガラゲーがiPhoneとスマフォに置き換わったのである。VR HMDはゲームを拡張させるものであると考えるとその違いは明白だ。

ちなみに、私は日本で初代iPhoneが発売されなかった時に初代iPod Touchを購入し、その良さをまわりに布教しまくったが、誰ひとりとしてその良さに同意を示してくれなかった。その後、SoftBankがiPhone3Gを発売したが、実際、3Gはそこまでヒットしていない。その時期に、各メディアが「iPhoneは流行らない」という記事を載せており、件のauの社長の「スマフォは日本で流行らない」発言もその頃である。

日本でiPhone旋風が起こったのは、Sonyが初代Xperiaをリリースし、Android端末が日本でも一般化し始めたころに出ていたiPhone3GSからである。ちなみに、初代iPhoneはアメリカではそれなりにヒットしている。日本でiPhoneが流行ったのは、タッチデバイスのスマートフォンを一般の人が多く目にする機会が増えたからだと推測される。

この状況からも、iPhoneとVR HMDの置かれた環境は全く違うことがわかる。繰り替えすが、徹底的な違いは、生活必需品か否か、である。

これらのことから、個人的にはOculus RiftやPS VRなどのVR HMDは一般化しない、つまり普通の人たちの中では流行らないと思っている。しかし、VR HMDでの体験が素晴らしいのは疑いもなく、3D映画のように、特定の場所で体験できるアトラクションとしては広まっていくと思う。



VR HMDはゲームとしてスタートしたが、企業や医療向けとして開発がスタートしているMicrosoftのHoloLendsのように、多方面で活用される可能性も大いにある。また、SamsungのGear VRみたいに、スマートフォンと連携させる形や、母艦PCレスになっていけば、また風向きは変わりそうだ。

ただ、現段階では、ハイスペックPCやPS4を必要とするVR HMDは、爆発的なヒットにはつながらないという考えからは抜け出せそうにない。

ということで、そんな正しいのか間違っているのかもよくわかっていない今の自分の考えをここにメモってみた。5年後、10年後に見直してみるために。

2015年11月5日木曜日

Amazon.comから早すぎるクリスマスプレゼントが来た……。Hori製スプラトゥーンプロテクターがいっぱい、の巻。

最近、ブログをサボり気味だったせいか、ネタが降ってきすぎて困る今日この頃。

スプラトゥーンにはまっている我が家は、家族で対戦したくて北米版Wii U買っちゃったりなどアホなことやっているが、それを上回るアホな事態が起こったのである。

ことの発端は、こっちのAmazonでHoriの「スプラトゥーンプロテクトケース」を注文したことにはじまる。



日本だと3400円ほどだがアメリカだと15ドルぐらいだったので、Amazon.comでポチったのであった。

そして2日後……。

アメリカのAmazonは日本並みに早い。だってアメリカ資本なんだもん。本社があるシアトルなんて2時間配達とか始めているんだよ……ってそんなことはどうでもいい。

さて、アパートの前にはなぜか巨大な段ボール箱。Amazonの過剰な梱包を考えてもちょっとデカすぎるし重すぎる。

いったいどういうことなのだ……と恐る恐る箱を開けてみると、また箱が……。

これはなんだ……いったいなにが届いたのだ……と、その小さい(といってもでかい)箱を開けると……



注文したスプラトゥーンのプロテクトケースが!ああ、よかった違うものが届いたわけじゃないんだ、と安心したのも束の間、何かがおかしいと気づく。












あれ、箱の中にあと3個も同じものが入ってる……。



そして、これと同じ箱があと5個もある……。

これはまさか……と段ボールの伝票を確認すると、「プロテクトケース×24」となってるではあーりませんか!

やばい、これは注文時にミスったか?と思い、速攻Amazonのオーダー履歴を確認するも、注文したのは1個だけ。お金も15ドルしか引き落とされてない……。

そう、Amazon側が完全にミスったのだ。1個のオーダーだったのに、1箱送りつけてきたのである。しかたがないので、Amazonのカスタマーサポートにメール。1個頼んだら24個きたので残りを返品したいんだけど……とメールを打った。

すると……

As a very loyal customer, I don't want you to put in hassle in returning an item which is caused by our error at the fulfillment center. As returning the item would cause you such inconvenience in this case, please keep it with our compliments. You are welcome to keep, donate or dispose of it whichever is convenient to you. 

という返事。

つまりが、「あんたはいいお客さんなんで、こっちのミスで迷惑かけるわけにはいかないから返品しなくていいよ!全部あげるから寄付するなりあげるなりしていいよ!だってそれが一番楽でしょ?」

的な内容である。

24個もいらんわーーーーーーーー!!!こちとら返品したかったんじゃボケェーーーー!!

太っ腹だとは思うが、全くもって必要ないものが23個余ってしまってワンワンワワン、である。

仕方がないので、うちのWii U2台ともに装着し、友人にあげることにした……が、のこり20個もあるヨ!

「♯ゆるぽ☆スプラトゥーンのWii Uゲムパプロテクター欲しい方、差し上げます☆アメリカ東海岸まで取りに来れる方DMください!」ってトゥイッターで募集かけてもこんなもん誰も来んわボケェ……。

これがソフト24本なら売りさばいてがっぽがっぽだが、こんな一個15ドルでかさばるもんどうしろと言うんだ……。

ということで、とりあえずうちにはAmazonさんからはやクリスマスプレゼントということで、Hori製スプラトゥーンプロテクターがいっぱいあるよ!地球滅亡まで(?)あと……20個!

ウレシクナイワー……。

2015年9月20日日曜日

Vita版『バイオリベ2』の愚痴と、北米でのPS Vitaの立ち位置。

※追記10/31 (パッチ1.03で結構改善されたので、なんだかんだ『バイオリベ2』再開しました)


どんな感じかわかるプレイ動画

はい。とうことで、北米では8月18日に発売されたPS Vita版『バイオハザード リベレーション2』だが、日本でもやっとリリースを迎えたようだ。

『MGSV:TPP』や『ギアーズリマスター』などと並行してぼちぼちプレイしていたのだけど、とりあえずレイドモードクリアまで行かずにやめることにした。日本リリースに合わせてパッチは配信されたんだけど、劇長ロード中にゲームが進行して、裏で敵にボコられてゲームオーバーになるという致命的なバグは一切治ってなかったし、ゲームプレイを不快にさせる低フレームレートと超長ロードが修正されなかったからなのだが。

『バイオリベ2』は、Xbox OneとPCでプレイしており個人的にはシリーズのなかでも大好きなタイトルだ。で、Vita版が出るということで、メインでやっていたXbox Oneのレイドモードはそこそこでやめて、Vita版でやりこむつもりだった。3DSで出た前作のレイドモードも、職場に3DSを持ち込んでワイワイやっていた思い出もあって、携帯機でやりこみたいと言う思いがあったのだ。


海外ユーザーによるロード時間の検証動画

しかし…しかしだ。さすがに低フレームレートにより、まともにエイムできないような状況ではモチベーションは保てなかった。あと、レイドモードでのロード地獄は正直ストレス以外の何物でもない。お前はネオジオCDか!?ってくらいロードが長い、マジで。出かけ先やベッドでゴロゴロしながら気楽にプレイ……なんて、そんなんできんわっ!!携帯機の利点ないやん…。

その他の愚痴としては、レイドの前作ステージや敵キャラが、解像度こそ3DSよりは高いのに、ライティングやテクスチャは大きく劣化していたことが悲しかった。一旦、HD用にリマスターしたものをまたVita用に調整したためだとは思うが、3DSよりもグラフィックが汚く見えてしまうのはさすがにいただけない。しかも、ソニー直々に移植しておいて、だ。

完全に3DS用に作られた前作と違って、モーションといったプログラムが据え置き機用に最適化されている『バイオリベ2』をVitaに落とし込むのは並大抵のことではないと思う。グラフィックパワーだけでなく、CPUやメモリとの戦いになるだろう。

だが、このVita版『バイオリベ2』は、納期に間に合わせたかったのか、そもそも予算が足りなかったのか、その戦いから避けてきてしまったのではないかという残念な完成度となっていた。残念を通り越して、ファンとしてはただただ悲しい。


PS VitaでSCEA傘下のゲリラゲームズが見せた傑作『KILLZONE: Mercenary』は本当に凄かった。美しいグラフィックをドットバイドットでの表示を可能にしつつも全く低下しないフレームレートや最適化された操作性とか、PS Vitaの可能性を見せつけるものだった。『Need for Speed: Most Wanted』も、据え置きとのマルチだったが、そのゲーム性を損なうことなく完璧にVitaに落とし込んでいた。だから、Vitaは3DS以下の低性能だなんて思わないし、もっと可能性を感じていたのに、Vita版『バイオリベ2』は完全にセルフネガキャンになってしまっているのも悲しすぎる。

あー、もう…。愚痴大会になってしまうので、もうここでやめよう。とりあえず、なんでこういう状況になっているのか、自分の推察も含めて整理してみようと思う。

まず、PS Vitaは、3DSに押されているもののそこそこの地位を確立している日本市場と違って、北米市場では完全に死んでいる。日本市場におけるXbox Oneと同程度といえばわかりやすいだろうか。かといって、日本で一般時に考えられてる「欧米は据え置きメインだから携帯機が不人気」というは実は違っていて、3DSはかなり売れている。なんだかんだ、アメリカでも『ポケモン』はミリオンを軽く超えるレベルだし。

じゃあ、なんでPS Vitaは売れないのかっていうと、発売当初のゲーマーにだけアピールしたタイトルラインナップと、安くない価格(本体+メモカ代)が原因だと思うが、これは正直、初期段階は売れなかった日本と一緒だろう。北米のゲーマーは30代が最も多いとされ、彼らはある程度お金を持っている層となる。3DSのメインユーザーであろうテレビを独占できない子供たちと違って、30代は1人暮らしでもそこそこ広い家に住み大型テレビを持っている。この時点で、据え置きからのスピンオフや移植が多いVitaを買うメリットが弱くなっていたのだと思われる。

日本で息を吹き返したのは、PSPから続いていたキャラゲー人気や美少女系ゲーム、『ゴッドイーター2』などへの中高生から20代に向けたラインナップや、コロコロを中心に低年齢層にブームを起こした『マインクラフト』による恩恵が大きいのではないだろうか。

この要素が北米では全くないのだ。小学生たちは『マインクラフト』を家にあるPCでやるのが一般的だし、『ゴッドイーター2』のような狩ゲーはそもそも浸透していないし、アニメ調のものを求めるユーザーも全体的に見るとそこまで多くはない。

個人的にはアニメ調のゲームは、以外と北米では受けていないという印象なんだけど、それは、北米でミリオン売れるアメコミ原作ゲームが、日本では2万本も売れないのに似ている気がする。


それなのに、現在の北米でのPS Vitaのラインナップは日本産のアニメベースのガラパゴスタイトルと、インディータイトルがほとんどを占めているのだ。ちなみに携帯機だから売れないのだ、ということで発売したPS Vita TV(北米ではPS TV)だが、これも北米ではまったく売れていない。携帯機だからとかそんなのではなく、完全にコンテンツ不足だということを明らかにした。

それで、日本ではガンガン新しい(アニメベース&美少女)ゲームが出てるが、それらは欧米では売れないものばかりであるため、新規ユーザーを取得を目指して、2014年に据え置きで大ヒットしていた『Borderlands 2』をVitaに持ってきたのだろう。正直、北米ではこの移植は結構盛り上がった。

だが、発売が近づくにつれ、厳しい評価がゲーム系メディアに溢れるようになって、発売とともに死亡した。調整不足によるバグやフリーズ、場所によっては常時15fps以下になる低フレームレート。それらは、おそらく、SCEAがVitaにリソースを割くことが難しくなっていたことが原因のかもしれない。β版…いや技術デモ版といっても過言ではないくらいの酷い移植によって、PS Vitaの北米での立ち位置は完全になくなった。ただ、それでも欧米での手駒を増やしたくて『バイオリベ2』の移植に手を出したのではないだろうか。

しかも、災難なことに、SCEA主導でつくられたこの残念版『ボダラン2』は、日本ではオリジナルを手がけた2Kによる販売となり、国内ユーザーは2Kに責任を求めるという事態が発生していた。2Kとしては、多分どうしようもなかったのではないだろうか。

そして、これと全く同じことがVita版『バイオリベ2』でも起こっている。北米ではダウンロードのみの販売ということもありSCEAがパブリッシャーなのだが、日本ではオリジナルの開発元であるカプコンが行っている。これまた、ユーザーの不満がカプコンに行くだろうが、カプコンとしてはどうしようもならないだろう。なんか、SCEJAが(勝手に)作った『MH 3rd HD』の騒動を思い出してしまう。

ということで、いってしまえば北米ではVitaは空気だ。GameStopのVitaコーナーもかなり小さいし、試遊台は結構前に撤去された。買い手のないVita TVは実売40ドルほどになってしまっていたりする。

TGS 2015だったか、その前のカンファでSCE盛田社長が言った「Vitaは特定の需要だけでやっていく」という言葉からも、2013年以降海外向けにSCEが新作を作らなくなった理由が推測できる。自分が好きな硬派な海外製アクションやシューター、ホラーアドベンチャーは今後Vitaでは出なくなるのだと思われる。

なんというか、シューターファンの心をときめかした左右のアナログスティックは、今後どんな使われ方をしていくのだろうか…、そんなことを思いながら、冬のガンダムVS新作を楽しみに待ってます……。

2015年8月26日水曜日

PS Vita版『バイオハザード リベレーションズ2』プチレビュー。


(※2015 10/31 パッチ1.03でいろいろ改善されたので追記あり)
日本で9月17日に発売のPS Vita版『バイオハザード リベレーションズ2』。北米版が8月18日に発売されたので購入した。これから購入を考えている人に向けたレビューでもと思い、プチレビューを書いてみる。

というのも、自分のようなバイオハザードが出たら本体ごと買うユーザーにとってはどんなもんかと気になるだろうし、ちょっと買う前に注意しておいたほうがいいことが多いのですよ、この移植版。

『バイオハザード リベレーションズ』は3DSから始まったシリーズで、そこから据え置き機に移植された。2は据え置きからリリース、携帯機であるVitaへの移植という逆のパターンになった。

ほんで、この移植版、カプコンではなくてなぜかSCEAが担当。前にも据え置きからVitaに移植された『ボーダーランズ2』を担当したのもSCEA。うん、嫌な予感しかしない。(※注:実際に移植作業を行った会社は『ボーダーランズ2』がIron Galaxy Studio、『バイオリベ2』がFrima Studio)

というのも、件のVita版『ボーダーランズ2』、低フレームレートにバグやフリーズが満載という酷い移植版だったわけだが、今回の『バイオリベ2』はどうだっただろう。そう、嫌な予感が的中カンカン。前回何も学ばなかったのか、全くの超残念移植となっていましたとさ。

とりあえず、グラフィックは携帯機への移植ということでPC版の最低設定くらいの画質だが、けっこう綺麗に見える。当然ドットバイドットは実現できていないが、フィーリング的にはVita版の『アンチャ』くらいの解像度ぐらいではなかろうか。でも、これは正直あんまり気にならない。

問題はフレームレートとロードだ。フレームレートは30fpsに届いているとは全く思えない。おそらく10〜25fpsくらいだろうか。敵が数多く出てくると処理落ちでガックガクである。ロードは、もう、酷すぎるとしか言えない。長い。超長い。レイドモードは頻繁にロードするので、キャラチェンジするだけでけっこう待たされるのはストレス。キャンペーンもそんなロードが頻繁に入るし、ロード中の暗転した状態でなぜかゲームが進行するというバグのせいで死にまくる箇所があったりする。(※パッチにより改善)結局、エピソード1のクレアパートの後半、そのバグのせいで、クリアまで5回くらい途中からやり直す羽目になった。

ベタ移植のためか、文字表示もHDテレビ用にデザインされたUIそのままとなっているせいで、字幕やテロップが小さすぎて読みづらいのもマイナス。

あと、地味に気になるのがサウンドが籠って聞こえること。これはおそらく、様々な言語の音声が収録されているため、音声データにかなりの圧縮をかけていると思われる。ちなみに、北米版にも日本語音声と字幕は収録されている。(※サウンドのクオリティを抑えることでメモリの負荷を減らす技術があるそうなのでそっちかも)

容量であるが、実はこのゲームは900MB近い初回パッチを当てなければならない。ゲーム本体が3GBあるので、上限4GBのVitaカードに完全に収録しきれなかったのだろうか。ついでに言えば、うちの4GBのメモリーカードではフルに使っても容量が足りないと言われてダウンロードできず。

ということで、一言で言えば、完全に失敗した移植版といってもいいだろう。

まあ、なんというか。そんなにバイオ好きじゃない人は、PS4版買って、Vitaでリモートプレイしたほうが快適なプレイができますよ、と言いたい。正直、この状態は普通の人はストレスが溜まりすぎてプレイできたもんじゃないと思う。

しかし、バイオマニアなら、3DS同様、どこでもバイオができるという最大の利点があるであろう。特にレイドモードがどこでもできるのはでかい。(これもフレームレートはひどいがファンなら耐えれきれるハズ)

まあ、そんなプチ感想。日本で発売される時までパッチで改善されるかな、されないだろうな、悲しいな。『ボーダーランズ2』の失敗、アゲインの巻でした。


※9/18追記
日本発売に合わせ、パッチ1.02の配信が行われた。(これも900MBくらいある…)気持ちフレームレートが安定した気がするが、全体的な低さは変わらない。なお、激長ロードとバグは全く改善されていない模様。

あと、日本版でも×ボタンが決定というインターナショナル仕様になっているとのことで、音データが籠って聴こえるくらい圧縮してぶち込んでいたのは、単に各国向けの調整の手間を省くためだったのだと思われる。北米発売時から据え置きと同じく英語/日本/フランス語/ドイツ語/イタリア語/スペイン語という6ヶ国語の吹き替え音声が入っているのだが、音データはかなりの容量を食うために普通のVitaゲームは販売国の音声しか入っていないのが一般的だ。ついでに言えば、3DSの前作も同じくらいの吹き替え言語は収録されていたが、非常にクリアな音声であった(怒)

なんというか、すでにPS4からのリモートプレイ使ってVitaでプレイできるのに、そこまで予算ケチって無理に移植する意味ってなんだったの?という疑問がうまれたとかうまれないとか。アーメン。

※10/31追記
10月中旬にパッチ1.03が配信された。これによって、致命的なバグであったロード中のゲーム進行バグと虫が出てくる際の大幅なフレームレート低下、それプラスわずかなロード時間短縮と全体的なフレームレートの安定化が行われ、いろいろ改善した。依然としてフレームレートは他のVitaゲームに比べると低く、ロードはやはり長いものの、そこそこ安定してプレイができるレベルへとようやくなったと言える。あと、おそらくエイム補正がかなり強めに変更されており、敵に弾が当たりづらいのが改善さているのはマル。

正直な気持ちとしては、ロンチ時にこれくらいのクオリティになっていればひどい評価にならなかったのにと思いつつも、何気に発売から毎月パッチを用意している姿勢はほめるべきものがありそうだ。

これでアップデートは終わりかもしれないが、現状ならまともに遊べるので、投げ出していたレイドモードを再開している。胸を張って他人におすすめできるものでもないが、「買うと間違いなく後悔する」レベルではなくなっていると思うのであった。でも後悔しないとは言ってないからな!

2015年7月15日水曜日

PS4『ゴジラ-GODZILLA-VS』レビュー


はい、ということでやって参りました、『ゴジラ-GODZILLA-VS』。アメリカでは日本より二日早くリリースされたので、早速6時間ほどプレイし、PS3版とどう変わったのかを含めレビューしたい。

ちなみに、今作の海外の大手ゲームメディアのレビューは以下の通り。

IGN: 4.5/10 (BAD)
Game Informer: 3/10
Hardcore Gamer: 2/5
Tech Times: 2/5

Metascore35/100、ユーザースコアは4.2/10(7/17時点)。超絶クソゲーと言われたニンテンドーDSの『Godzilla: Unleashed Double Smash』のMetascore 28に迫りそうな勢いだ!やったね!

一方、国内のレビューは…

・ファミ通: 30/40(シルバー殿堂入)

「ファミ通はん、おぬしも悪よのう」「いえいえ、バンナム様こそ」という会話が聞こえてきそうな結果だな…。


このPS4版であるが、PS3版が日本でリリースされる前には北米ですでにアナウンスされていた代物。アメリカ版のタイトルは『GODZILLA -ゴジラ-』だったので、PS3版のリマスターかと思ったらそうでもなく、日本で『ゴジラ-GODZILLA-VS』としてリリースされるものと同じだった。

つまりが日本でのPS3版は、ゴジラ60周年に無理矢理ねじ込ませるために未完成のままリリースされていたと言っても過言ではないだろう。アメリカで初めてゴジラが公開されたのが1956年なので、60周年とか関係ない2015年夏に世界同時リリースになったのは大人の事情を感じずにはいられない。

さて、本題に入ろう。

PS3版のレビューだが、私はやや厳しめに書いた。正直、ゲームとしてあまりにも内容がなかったからだ。PS4版は、グラをフルHDにし、フレームレートの向上(可変60fpsと思われる)、登場怪獣の追加、それらの怪獣でプレイできるという目に見える大きな新要素がある。

しかし、メインモードの流れはPS3と全く一緒である。基本、Gジェネレーターなる円柱の建築物をセコセコ叩いて破壊するだけというゲームシステムそのままだ。


だが、だがしかし!ゴジラの尻尾攻撃が最初から追加されていて、都市の破壊が微妙に快適に!(もちろん今回もアンロック要素はある)PS3の時はあんなにめんどくさかった都市破壊が、気持ちめんどくさくなくなっていた!歩くだけで崩れてくれないから、やっぱりちょっとめんどくさいけど!


各怪獣はちゃんと映画のシーンを再現したムービーが入る

敵怪獣が大幅に追加されたおかげで、各ステージに様々な怪獣が出現するようになり周回プレイもモチベーションを保ちやすくなった。前作はひたすら変な円柱を破壊するだけの作業ゲーだっただけになおさらである。若干、怪獣が出現するタイミングも早くなり(と思う)、敵怪獣が上陸する前にジェネレーターを破壊してステージクリアしてしまうこともほとんどなかった。映画オマージュの登場シーンもいい感じ。


地味に嬉しかったのは、ステージの分岐を最初から表示してくれていること。これによって、総当たりでトライしないといけないというストレスがなくなり、進めやすくなった。まだ戦っていない怪獣がどのルートで出現するのかも予測しやすい。


今作のキモである対怪獣戦であるが、1人プレイモードではバラエティ豊かなバトルが楽しめるようになっていて、素直にそこそこ面白いと思えた。前回はゴジラしか使えない+初期の攻撃パターンが少ないこともあり、イライラするだけで作業感しかなかったが、今作は咆哮アクションの追加などで"やや"アクションの駆け引きがあり楽しめる。早めに敵怪獣が出現するため、都市の破壊残しに敵をおびき寄せて一緒に破壊したり、Gフォースのメカの前におびき寄せて攻撃してもらったりという戦略の幅が広がっている。

1人プレイの対怪獣戦が意外と楽しくて良い意味で期待を裏切られた感じだ。1人プレイは

今作の目玉の一つ、好きな怪獣同士でのオンライン対戦だが、これが致命的に面白くない…。怪獣のもっさりとした動きに、他の対戦アクションゲームに比べて攻撃パターンが少ないのも相まって、ハメ上等のシステムとなってしまっている。こんなオンライン対戦でどう楽しめばいいの?と疑問を投げかけたくなるくらい、対人向けの調整を行っていないのだ。しかもオフライン対戦は未搭載。2人か3人でのオンライン対戦モードしかないので、ほとんどの人はあっという間に飽きると思われる。せめて、街の破壊した規模を競うモードとか、単に殴り合うだけじゃないモードも入れて欲しかった。

新宿のゴジラヘッドと対面するゴジラさん

とりあず、今のところは楽しめている『ゴジラ-GODZILLA-VS』。マニアならクスリとなるネタ的要素もあるので、ゴジラファンはコレクションとしてみるなら買っても後悔することはないだろう。

ただ、純粋にアクションゲームとしてプレイしてみたいユーザーや、ゴジラにちょっと興味を持ったからやってみようというユーザーには、個人的にはまったくもってオススメできない。あくまで、PS3版と比べて足りない要素が保管+調整されてそこそこ遊べるようになってはいるだけで、純粋なアクションゲームとしてはかなり微妙である。前作が1時間で飽きるゲームだったとすると、完全版となった今作は1日で飽きるゲームになった、というレベル。自らストレスを感じたいというマゾの人か、クソゲーハンターには自信を持ってお勧めできる。

このモスゴジは…どうなのかね

バンダイ的には、モンスターアーツの売り上げ牽引という目的も兼ねているとは思うが、あまりにもライセンス人気とパッケージングだけで集客しようとしているのがはっきりと感じ取れてしまう。まあ、いつもの(悪い方の)バンナムゲーだということなのだろう。

しかし、PS3版で絶望して今作を敬遠しようとしているゴジラファンには、ゲーム内で怪獣ごっこができるツールとして機能していることは声を大にして伝えたい。360/PS3でリリースされていた『パシフィック・リム』の格ゲーのように。

もし、次回作があるのなら、老舗開発会社ナツメアタリの本気が垣間見えるアクションゲームを是非とも期待したい。

伊勢海老並みの大きさのバトラさんとギャレさん。いじめです。

今作はしっかりとやりこむつもりなので、コンプ後にまたレビューを書こうと思う。

PS:アメリカ版だとGジェネレーター表現は一緒だが、ゴジラのエネルギーは原子力エネルギーとなっていた。ゴジラというキャラクターの根本を成す要素なので、日本では無理でもアメリカ版でこのような表現にしてくれたことは評価したい。

2015年7月5日日曜日

Steamのホームストリーミング機能が便利な話。


なんか、ステマみたいなタイトルになっているが、PC/Mac/LunaxのSteamクライアントの機能ホームストリーミングをしばらく試してみたので、その感想でも。

PCゲームは基本的にiMac27インチのBootcamp環境でプレイしている。Macを再起動して切り替えるのはめんどくさいが、我が家のiMacさんはGPUメモリが2Gあり、最新ゲームがそこそこのグラフィックで動くので重宝している。iMacにしか積まれていないNvidiaのGTX680MXだ。

ほんで、うちには仕事用にAcer Aspire Switchという2in1、つまりタブレットにもノートにもなるという格安パソコンを使っている。こっちはチップセットなので、最近のゲームなんてまともに動かない。ただ、このノートPC(タブレット?)にはHDMI出力ポートがついているので、画面をテレビに映すことができる。

さて、ある日、ふとStreamホームストリーミングを試したくなって、仕事部屋にあるiMacからリビングのテレビにAspire Switch経由でゲームのストリーミングを行ってみた。

ホームストリーミング機能は、同じネットワーク下でそのぞれのPCでSteamクライアントを起動し、同じアカウントでログインしておくだけで使える。Aspire Switchにカメラ用に持っていたmicro HDMI-HDMIケーブルを本体とテレビにも接続。HDMI出力は、テレビによって大きな遅延が発生してしまうことがあるが、うちはIGNがお勧めしていたゲームに適した東芝製テレビ(アメリカ版のレグザかと思われる)なので、ゲームモードにすればAspire Switchの画面をミラーリングするだけなら遅延はほとんど感じられない。

ほんで、実際に試してみた。とりあえず、iMacは有線でモデムにつながっているが、Aspire Switchは無線環境のまま本体のディスプレイでSteamの『Dark Souls Prepare to Die Edition(mod導入済み)』をストリーミング起動。すると……おお!映った!Aspire Switch側に箱コンを指せば認識してくれるし、これは便利!と思ったのもつかの間、画像がガビガビになったりフレームがとんだり、コントローラーの入力が大きく遅延したり暴走したり…。HDMIでテレビに接続してやってみると頓著である…。これはアカン。Aspire SwitchのWifi周りもあまりよいものでないと思われるので、その影響かもしれない。

とりあえず、無線環境は無理ということで、USBイーサネットアダプタを使って、大本のモデムとケーブルでつながったリビングのルーターに有線接続。気を取り直して起動すると……おお…!?さっきのような映像の乱れもなくコントローラ入力のレスポンスもいい…!!グラフィックスも1080p60fpsで安定してるし…!!いける!いけるぞ!!

比較的操作が激しくない『Dark Souls』は問題なさそうだが、激しいアクションはどうだろうと思い『メタルギア ライジング リベンジェンス』で検証。こっちもコントローラーの入力遅延をほとんど感じられず、ストリーミングしていることを忘れるくらいの環境でプレイできた。

では、フレーム単位の見極めが重要な格ゲーはどうだろうか。手持ちの『KoF XIII』で検証。ついでにAspire Switchに箱用RAP EXを接続してみる。

んん…?なんか操作に違和感を感じる……。明らかに遅延している……。その影響か、技のコマンド入力も若干シビアになっている感じもする。とりあえず、箱版の『KoF XIII』体験版を同時に立ち上げて、動作検証。ふーむ、明確にストリーミング側が遅く感じる。体感的に10~20フレームくらいだろうか。小パンチが半テンポ遅れる感じ。ふつうのアクションゲームでは気づきづらかったけど、格ゲーでは明確に違和感がある。というか、ここまでフィーリングが違うと、正直格ゲーはホームストリーミング環境では無理と言わざるを得ない。

しかし、アクションやRPGは全く違和感を感じないレベルにまでなっているので、非常に実用的ではないだろうか。

一人暮らしの人にはホームストリーミングの利点はあまりないかもしれないが、家族と暮らしている場合は、リビングでPCゲームをプレイできるというのは結構でかい。友人が来た時の接待用としても活用できるし。

ということで、格ゲー以外は使い勝手がいいという結論になったSteamホームストリーミング機能。ちょうどいいタイミングで、Valveからストリーミング専用機器のSteamリンクと、マウス&キーボードにしか対応してないPCゲームもプレイ可能なSteamコントローラーが予約開始していたのでポチった。発売が非常に楽しみである。

とりあえず、現状ではAspire Switchを使えば非常に手間がかかるがホームストリーミング環境を無料で構築できるのはありがたい。PS Nowの遅延っぷりにガッカリしていただけけに、家庭内だけならなんの違和感もなくストリーミングプレイができてるのは喜ばしい。

いろいろ快適になったおかげで、セールで買って未プレイだったゲームを消化中。5ドルで買った『メタルギア ライジング リベンジェンス』がむちゃくちゃ面白くてやばい。すごく短いらしいが、これだけ面白いなら文句はないし、消化しやすいのでありがたいw 

さーて、次回はアメリカでも発売を迎える『ゴジラ -Godzilla -VS』について書くことになりそうだ。汚名返上、期待してますよ!

2015年6月6日土曜日

電脳キャット3D:「PlayStation 3D ディスプレイ」についてのあれやこれ。

3D、それは男の浪漫。

ということで、仕事で20インチほどのHDMIモニターが必要になったので、どうしようかと思っていたところ、Amazonで24インチの「PlayStation 3D ディスプレイ」なるものを発見。スペックは1080pの240Hzとなかなか優秀。しかも、新古品で140ドルという非常に手頃な値段。

グレア液晶とのことだったが、使用用途としては発色がいいものが良かったため、日米のネットの評価を調べてこれを購入してみた。

何気に今まで知らなかったのだが、これは2011年にPS3用のディスプレイとして発売されたもので、当時の3Dブームを加熱させる燃料として投入されたもののようだ。このディスプレイが発売される少し前にはPS3の一部のゲームが3Dに対応&3D Blu-ray対応のしていたとのこと。


形はなぜかPSPgoに似せるという自虐的(?)なデザイン。HDMIポートが2つ、コンポーネント端子ポートが一つとすっきりした感じである。あくまでもディスプレイのため、テレビチューナーは搭載していないのでテレビの視聴はできない。あと、3Dグラスは付属。


リモコンはないため、電源等は全てボタン操作になるのだが、iMacを模倣したのかなぜか全て背面につけるというデザインに。うん、とっても使いづらい…。まあ、ディスプレイなので、そこまで頻繁に入力を切り替えないのと、HDMIの信号でスタンバイから立ち上がるのでデザインを重視したのであろうと推測。しかし、スピーカーも付いているので、音量の上げ下げはとっても面倒くさい。

さて、この「PlayStation 3D ディスプレイ」、定価は500ドルもするのに、なぜ140ドルで叩き売られていたかには理由がある。日米のこのディスプレイのレビューを調べると、ほとんどのユーザーが頻繁に数秒のブラックアウトを起こすという不具合があることを挙げている。あと、たまに横線が出るとの意見も。

FPSやアクションゲームのプレイ中に数秒のブラックアウトを起こすのは確かにゲーム用ディスプレイとしては致命的な欠陥であるといえよう。しかも、多くの人が初期不良としてメーカー修理に"何度"出してもこの不具合が治らないという情報ばかり。PlayStationの冠がついたゲーム用ディスプレイでその不具合なら、価格が暴落するのも納得せざるを得ない。

しかし、私はMacのサブディスプレイの用途として使うので、この不具合があってもそこまで気にならないだろうと考えていたのと、一つ、思い当たる節があったのだ。

いろいろ調べていると、どうやらこのブラックアウトする不具合、PS3と接続している時に起こるという話ばかりだ。YouTubeで動画を検証してみても、どうも既視感を感じたのである。

そう、以前、Wii Uがうちの東芝のテレビで全く同じような状況になっていたことがあったのだ。ゲームをプレイしていると、突然HDMI信号を失ったかのようにブラックアウトしすぐに復旧する、ティアリングのような横線がずっと出続ける、など。HDMIケーブルがおかしいのかと思って変えてもダメで、もしかしたら外付けHDDが影響しているのかもと思って交換しても無駄だった。

最終的に解決した方法、それはWii Uのテレビ出力設定を1080pから1080iまたは720pに変えること、それだけだった。それだけで完全に治ったのだ。おそらく、720pの映像をアップコンバートして1080p表示しているWii Uとテレビに、なんらかの相性的な不具合があったのだと推測される。

これと同様の現象が、「PlayStation 3D ディスプレイ」にも起こっているのではないのか、というのが私の読みだった。実際、PCのサブディスプレイとして使ってる人のレビューではブラックアウトは遭遇してないという人もいた。しかも、PS3を接続する時、3D表示させるためには接続設定を自動にしなければならないらしく、これが原因なのではないだろうか、と私は思ったのである。


そりゃ、メーカー側もPS3に繋がなければ回避できるとはさすがに言えない状況であろう。なんたって「PlayStation 3D ディスプレイ」なんだから。誰だって、この名前をみたらPS3に最適化されていると思うだろうし、PS3と接続した時に起こる不具合とは思いもしないだろう。

そういうことで、実際に到着したディスプレイをiMacに接続。発色はかなり青い。4年前のプロダクトだからブルーライトなんて気にしてなかったのだろうかとかツッコミ入れたくなるレベル。なので白の発色はかなり寒色で青っぽいが、他の原色系の色はかなり綺麗に出る。これは本体側の設定を調整すればある程度正しい白になるので、問題はなかった。

さて、噂のブラックアウトであるが、結局のところ自分の購入したディスプレイでごくたまに発生した。しかし、iMacのサブディスプレイとして使っている時だけで、3D Blu-rayや3DゲームもやってみたくてPS3をつないでみたところ、こちらでは発生せず。もしかしたら、PS3側のソフトウェアアップデートでこの不具合もこっそり修正されてたのではないかとか思った。サブディスプレイ時になるだけだし、ごくごくたまにしか発生しないので個人的にはまったく気にはならない。(これもMac側の自動設定のせいなのかしら)

ちなみに3Dであるが、これはもう、文句はない。持っていてこれまで再生できなかったレジェンダリー版『Godzilla』の3DBlu-rayを再生したら、ちゃんと飛び出して感動。日米のBlu-ray両方もっているが、両方しっかり飛び出した。そして20年以上ぶりに『怪獣プラネットゴジラ』も3Dで見ることができた…。感動もひとしおである。でも、サンリオピューロランド(と大分のハーモニーランド)で上映してた時にはキティちゃんも登場していたのに出てるシーンを削ったのは許さん。


あと調べたら、何気にXbox360のゲームも3Dに対応していたことを知り、試してみた。持ってた対応ソフトは『ギアーズ3』と『サイレントヒル:ダウンプア』。『ギアーズ3』が3Dでプレイできたのは本当に新鮮で楽しい。3DSのような奥行きと違ってちゃんと飛び出していて嬉しくなる。『サイレントヒル:略』は……もともとバグがひどいゲームなんだけど、3Dモードにするとテクスチャがおかしくなるといった不具合が…。開けたはずの扉がそのまま残ってるとか、ホラー演出なのかバグなのかわかりづらいのでなんとも。

ほんで、PS3の3D対応ソフトもいろいろ試してみた。こっちは、当時ほんとに3Dに力を入れていたようで、Xbox360の3Dよりも優れているものが多い印象だった。持っていた『CoD:BO』はそこまでではなかったが『MotorStorm: Apocalypse(モーターストーム3)』(本当はディスプレイに付属しているはずだったが新古品なので欠品だった)を購入して試してみると、火花とか水しぶきがしっかりとこっちに迫ってきて大迫力であった。

ついでに、体験版のPSPから移植された方の『ゴッド・オブ・ウォー』、PSプラスでゲットした『ICO』を試したのだが、この二つの3Dの飛び出し具合が半端じゃなかった。PSPとPS2の移植のため、さほどグラフィックは優れてはいないが、その分3D表現に振ってあるのではないかと思うほど。全くの別ゲームをプレイしている感覚に落ちいるレベルで、正直ソニーすげえと思った。まあ、ディスプレイの初動がアレだったんですけど。(発売当初、ソニー側がユーザーに原因を最後まで説明できなかったようで、ディスプレイに対する不信感を抱いたレビューだらけになっていた)

ということで、日本では3D映画『アバター』のヒットを機に爆発的に流行るかと思われ、各社が投入した3Dテレビであったが、まあ不発もいいところで日本では全く忘却の彼方へと葬り去られている感じになっていて寂しい今日この頃。

アメリカは、『アバター』のヒットの前から3Dは一般的で、『スパイキッズ』とか『チキンリトル』とか『ジョーズ3』とか『13日目の金曜日』とか、赤青メガネで上映してヒットする社会なので、未だに普通に3D映画や3D対応Blu-rayが出続けてくれてくれるのは嬉しい。

社会は4Kや8Kに向かってるが、個人的にはやっぱり3D表現は好きだ…というか、Nintendo 3DSに鍛えられたおかげなのか3Dでも目が疲れなくなったので、最近好きになったというのが正しいが。

そんなこんなで、好きな映画が3D Blu-rayになったら欲しくなってしまう昨今、とりあえず『ゼロ・グラビティ』の3D Blu-rayが欲しいっす。

2015年5月16日土曜日

我が家のゲームハード戦争。


こないだPS4が我が家にきたおかげで、Wii U、Xbox One、PS4と今世代のゲームハードが全て揃った。携帯機もVitaとNew3DSがあるので、一般向けは制覇である。ついでに言えば、ある程度最新ゲームができるPC、iOS端末、Andoroid端末、Windows Phone端末も揃ったので、どんなゲームもどんとこい状態。Nvidia Shield?Blackberry?なにそれおいしいの?

とりあえず、Wii Uは次世代機なのかという議論は棚に上げ、現行の3つの今世代据え置き機を比べた感想でも書こうと思う。




・Wii U
言わずと知れた日本の任天堂が誇る据え置きゲーム機である。CPU、GPU、メモリ全てが他の機種と比べ貧弱だが、ゲームパッドという最大の特徴がある。

しかし、このゲームパッドを活かしたゲームが非常に少ない。個人的にもゲームパッドを最大限に活用していると思ったのは『ゾンビU』と『零』くらいしかない。まあ、『バイオリベ』が3DSとほぼ同じUIでプレイできるというのはあったが。他にはリモートプレイくらいしかゲームとして活用する場はない。正直、Wii Uの魅力は家族がいる家でしか発揮されないと思う。

だが、家族がいる場合は最大限にその真価が発揮される。リモートプレイは家族の誰かがテレビを見ているときにWii Uのゲームがプレイできるし、『スプラトゥーン』のマルチプレイのように、一人がテレビ、一人がゲームパッドでプレイできるのは大きい。(これはマリオカート8の時点で搭載して欲しかったが…)

個人的に他のゲーム機と比べ実用性があると感じたのは、評価の高いカラオケ機能と、意外にもYouTubeである。カラオケはWii Uゲームパッドのおかげで、カラオケボックスに近い環境で楽しめるのは大きい。YouTubeに関して、これは一人暮らしの人には全くメリットを感じないと思うが、家族がいる場合、見せたい動画をテレビに映してみんなで見ることができるし、テレビで動画を再生しながら手元のゲームパッドで次の動画を検索できるのもかなり便利だ。

Wii Uは任天堂タイトルが遊べるという最大の魅力があるが、それに魅力を感じない人にはただの時代遅れのハードに感じるかもしれない。特に一人暮らしであれば魅力はさらになくなる。しかし、家族で遊ぶとなると非常に強みのあるハードなのだが、売り上げを見る限り、今の時代とマッチできなかった惜しいハードなのだという印象だ。



・PlayStation 4
こちらも言わずと知れた日本の、いや、世界のSONYが誇るゲーム機である。今回は開発もほとんどSCEAだしね。

こちらの強みは今世代最もパワフルなグラフィック性能と、PS Vitaでのリモートプレイだろう。あと、ファースト、セカンド開発の独占タイトルも『Bloodborne』や『The Last of Us Remastered』など、個人的に魅力的なものが多い。

しかし、PS3から変わらない起動音の「ピッ」という音はエアコンなどの家電と一緒で拍子抜けするし、UIやストアの見辛さと使い勝手の悪さ、スマホ用のコンパニオンアプリの全くの使えなさは、やはりSONYは日本の大手家電屋なのだなあと思い知らされる部分でもある。あと、Dualshock4のバッテリーの持たなさはちょっとどうかと思う。ゲームをやり込んでいると、2日に1回は充電が必要となるので非常に面倒だ。というか、ほとんど充電用にPS4にUSBケーブルを差しっぱになってしまい取り回しが悪い。

私は北米版を所有しているのだが、ゲームに関しては全くリージョンフリーで、日本のアカウントがあれば日本のゲームがオンラインで買えるし、アメリカのアカウントがあれば当然アメリカのゲームが買える。のにもかかわらず、これが動画や映画サービスとなるとリージョンフリーではなくなるのだ。どういうことかというと、北米版の本体では、日本のストアでレンタルや販売されている映画やテレビ番組を購入することができない。表示されるのに、だ。これはPS3でも同様である。そもそもリージョンロックされているWii Uは論外だが、Xbox Oneは設定で日本のストアに変更するとXbox Videoから映画なども普通に購入できるので、そこは残念なところである。ちなみに、北米のXbox One、アメリカのクレジットカードで日本のコンテンツも買えちゃうんだけど、逆の場合ってどうなっているのかしら…。

と、悪い部分はここまでにして、魅力について語ると、やはり日本のゲームが多く遊べることにあると思う。Wii Uはサードタイトルが枯渇しXbox Oneは日本市場で息をしていない結果、PS4に集まってきているからであるが。あと、DualShock3から4への進化は個人的に非常にありがたかった。というのも、私はPS3のDualShock3が、というか、あのアナログスティックとR/L2ボタンが全く肌に合わなかったからだ。そのため、全世代機ではPS3は最後まで敬遠してしまっていた。特に、FPSやTPSで唯一PS3だけがL/R1を射撃ボタンに設定していたのも他と比べて違和感があったので苦手だったのである。

それが、4になって、ようやく世界基準のボタン配置になり、アナログスティックも非常に良いものになったと感じた。それでも、L/R2の押し心地は今世代機の中ではそんなにいい方ではないので、マルチタイトルだとグラフィックを取るか、コントローラーの操作性をとってXbox Oneにするかに気持ちが分断されそう。Wiiリモコンのようにスピーカーを仕掛けたり、コントローラーに直接イヤホンマイクがさせたり音が聴けたりするのはかなり良いアプローチだとは感じる。ただ、いかんせん自分の趣向のゲームで最も使用するL/R2ボタン(他はL/RTまたはZL/ZRだが)が操作していて気持ちよくないのはマイナスである。

この点に関して『Bloodborne』や『ソウルシリーズ』のようにL/R1ボタンがメインとなるゲームだと全く問題はない…というか、むしろ他のハードの追従を許さないくらいはプレイしやすい。……バッテリーを除いては、だが。



・Xbox One
日本で全く売れていない…というか空気すぎて認知されていないのではないかというレベルのアメリカはMicrosoft製のゲーム機Xbox One。何気に、我が家での稼働率はナンバー1である。

というのも、あらゆるリビングエンターテイメントをオールインワンにするという意味を込めてXbox Oneと名付けただけあって、リビングのテレビにつながっている機械としては非常に使い勝手がいいからだ。その所為で、ゲームのグフィック性能が制限されているという問題点もあるが。

Xbox Oneの電源を入れればテレビも連動してつくし、テレビチューナーがつながっていればそのままテレビが起動し、Xbox One側で制御もできる。iPhoneやAndoroidのコンパニオンアプリを使って電源の起動から、チャンネル操作だけでなくテレビの機能も操作できるから非常に便利なのである。一部の国ではスマホへのテレビのストリーミングも実装しているし。(なぜアメリカでは使えんのだ怒)テレビは日本では対応していない機能なので、これまた日本でのアピールには使えない虚しさ。

あと、アプリの数が多いのもなかなか良い。NetflixやHulu、HBOといった映画や番組配信サービスが使えるのは当然のことで、HaloやForza用のアプリも用意されている。Blu-rayはPS4でも観れるが、Xbox Oneはスマホでその辺も操作できてしまうので、気楽にリビングで楽しむという点では一番優れている。当然、個人的な感想だけども。

また、自分が一番Xbox Oneで重要だったのが、コントローラーである。もともと慣れ親しんでいたXbox 360の後継機ということもあり、非常に手になじむのである。あと、インパルストリガーを内蔵したLT/RTが最も重要な部分だったりする。おそらくこれは、人によって求めるものが違うと思うが、ゲームの動きが触感として手にフィードバックされるのは没入感に浸れて好きだ。PS4の場合は光や音で没入感を誘うアプローチなので、どっちが好きかという好みの問題だと思う。自分的には、FPSやTPSはこっちのコントローラーでやりたいので、マルチタイトルならグラフィックがPS4に比べ劣っていてもXbox One版を買うだろう。そこも単に映像か体感かのどっちに比重を置くかの好みの問題であると思う。

残念だった部分は、初期は標準搭載だった進化したキネクトを活かしているゲームが少ないのと、アカウントログインがキネクトによる顔認証メインで、それ以外はいちいちパスワードを求められるのが煩わしい感じかな。

タイトルに関しては、そもそもロンチタイトルである『Dead Rising3』がやりたかったのと、『ギアーズ』の新作が出ることを見越しての購入であったが、先に述べたリビングのセットトップボックスとして十分に活用できていることもあり、私は非常に満足している。


・まとめ
ゲーム機なんて、本当にやりたいソフトがあれば買えばいいのだと思う。Wii Uは家族や来客と『マリオカート8』をやりたいから買ったわけだし、Xbox Oneは『Dead Rising 3』、PS4はほぼ『Bloodborne』のために買ってるわけだし。(夏にはゴジラVSもでるしね棒)
そんなこんなで、全機種均等に使用していて、どれがいいとか悪いとかは正直ない。みんな良いとこもあるし、痒いとこに手が届かない部分もある。今世代のゲーム機は8年から10年スパンの計画でいろいろやってくるだろうから(Wii Uはもっと寿命が短そうだが)、これからどうなっていくかが楽しみである。

とりあえず、今はWii Uでアップデートした『マリオカート8』をやりながらPS4で『地球防衛軍4.1』をプレイ。合間にXbox Oneで動画サービスや映画を嗜みつつ『バイオリベ2』とか『CoD: Ghost』やってる感じで楽しんでおりますよ、はい。つまり、タイトルでゲームハード戦争とか言いながらみんな和平協定を結んでいる感じですな。ちゃんちゃん。


2015年5月4日月曜日

フロムゲーと続・新しい家族。

はい、気づけばもう4月が終わっていたわけで…。

なんというか、4月頭に発売された『DARK SOULS Ⅱ SCHOLAR OF THE FIRST SIN』が面白すぎてずっとやっていたのですよ、はい。当然、日本人ユーザーがほとんどいないであろうXbox One版ですが何か?


前世代版の評判があんまり良くなかったので不安ではあったものの、初プレイの私はかなりどハマりした。生活がやばくなるくらいね…ははは(白目)。

そもそも、私はソウルシリーズには興味がなかった。というか、なんか死にゲーということで敬遠していたのだけど、去年末、イベントで『Bloodborne』を試遊してからというもの、もしかして面白いのではないのかという気持ちがふつふつと湧いてきて、とりあえず安く買える『Demon's Souls』をPSストアからポチってからプレイしてみたら…なんということでしょう。面白かった…。

ほんで、正月に日本に戻った時にツタヤで中古の『DARK SOULS』を千円ほどで購入し、こっちに持って帰ってプレイして、またハマるという…。

こんなにフロムソフトウェアのゲームにハマるのって、PSの『アーマードコア』以来ではないだろうか。あ、そういや、ドリキャスの『FRAME GRIDE』もハマってた…(微妙ゲーだが…)あと、初代箱の『METAL WOLF CHAOS』だな。馬鹿みたいにプレイしてたのは。

で、『DARK SOULS Ⅱ SCHOLAR OF THE FIRST SIN』に話を戻すと、世界中のプレイヤーとマッチングするので、よく赤に侵入されるし、白の召喚マークもたくさん出てて楽しかった。ダンジョンの探索が楽しすぎて、本当にやばかった。DLC分もやったらクリアまで約65時間かかったけど、まだまだどっぷり浸かっていたいくらいだ。

で……、で、だ。もっと、もっとソウルシリーズがやりたい!という気持ちが生まれ、膨張し…、そして……爆発した…。


気づけば、うちのテレビにPS4が設置されていた。そして『Bloodborne』がインストールされていましたとさ…。

はて、不思議なこともあるもんだ。

ということで、図らずとも(?)新しい家族が増えました…、って、今世代ゲーム機全制覇じゃねえか!いい歳して何をやっているのでしょうかね。

初めてのPS4からのスクリーンショット

ちなみに、デモンズ、ダクソともに北米版PS3で日本版ソフトをプレイしていたのだが、決定は×ボタン、ローリングは◯ボタンという北米仕様の操作に自動で切り替わっていたので、Xbox Oneの『DARK SOULS Ⅱ』もなんの違和感もなくプレイしていた。が、『Bloodborne』日本版は、北米のPS4でプレイしてても日本仕様の◯ボタン決定、×ボタンローリングになってたので、逆に違和を覚えることにw ホーム画面は当然◯×逆になるので、使いづらいったらありゃしないが、しばらくやってたら慣れた。Xbox OneとWii Uを交互にプレイしていた賜物か。

まあ、実は『Bloodborne』もクリアしちゃったのであった。こっちはクリアまで25時間ほど。聖杯ダンジョンをスルーした時間だけど、デモンズと同じくらいのボリュームに感じた。いやー、しかし、ゴシックホラー的な雰囲気で、クトゥルフ神話なストーリーはかなり痺れさせられた。賛否ある「異界」の人たち、私好きよ。

しかし、UIやアイテムの観念は一緒だけど、盾がないのとローリング回避が快適にできるおかげで、RPGよりは非常にアクションに特化した感じでこれはこれでよかった。ちゃんとソウルシリーズとは棲み分けられている感じ。

ということで、もう全部クリアしちゃって、聖杯ダンジョンをなんとなくぼちぼちやってる程度なので、PS4にバンドルされていた『The Last of Us Remaster』でもやろうかね。

さて、いろいろ落ち着いたら『地球防衛軍4.1』に手を出そうかと画策中。

EDF!EDF!うおおぉぉぉ!!

あと、性懲りも無くPS4版のゴジラも買いますが、何か?(怒)

2015年3月1日日曜日

IronFall: Invasion(3DS)レビュー。

   
個人的にずっと待っていた、『ギアーズ・オブ・ウォー』クローンの3DS用タイトル『IronFall: Invansion』のキャンペーンをクリアした。アメリカでは2月26日にリリースされけど、欧州は2月13日だったっぽい。

さて、北米版のダウンロードソフトは当然北米版の3DS本体でしか遊べないため、持っていた北米版の旧3DSでのプレイ。なのでNew 3DSでのCスティック操作の感じとかは知らない。

とりあえずこのゲーム、まんま『ギアーズ』である。拡張スライドパッドとNew3DSに対応しているのだけど、何もつけてない旧3DSでは『パルテナの鏡』のような、というか、DSで出てた『Call of Duty』シリーズそのままの操作になる。なのでプレイできなくはないが、個人的には拡張スライドパッドでの操作のほうがはるかにプレイしやすかった。

拡張スライドパッドでのボタン配置はほぼ『ギアーズ』準拠。基本アクションもローリングと投擲武器がないぐらいであとはほとんど一緒。


さて、プレイすると、グラフィックは技術デモの時からの印象通りなかなかすごい。『バイオリベ』に勝るとも及ばない感じかなあ。ただ、キャラクターのモーションがしょぼんな感じ。それと、2Dだと60fps安定でなかなか心地よくプレイできるのだが、3Dをオンにすると30fpsかそれ以下な感じにまでフレームレートが下がってしまう。これはNew3DSだと変わるのかもしれないけど、今は確認する環境がない。

ほんで、ゲーム自体はというと、オーソドックスなカバーシューターすぎて、別に目を見張るものもないという、言ってしまえば無難な出来。『ギアーズ』と違ってゴア要素は皆無だし、そもそもストーリーはあってないようなものだった。敵は基本的にロボ系なので、どっちかというと『バイナリードメイン』…いや、『ターミネーター4』のゲームを思い出す。敵のバリエーションの少なさとか。


でも、ゲームの感覚はきっちり『ギアーズ』をコピーしてて、『ギアーズ』好きならまあまあ楽しめる感じに。操作の感じは拡張スライドパッドがあればぜんぜんストレスを感じないくらい調整されている。ヘッドショットの観念がないのが残念だけど爽快感は結構あって、『ギアーズ』と同じくショットガンやスナイパーライフル無双もできる。あの壁に吸い付くようなカバーアクションも再現という。あ、あとパズル要素が種類が豊富で意外に面白かった。

ということで、実は個人的にはすごく楽しめたこのゲーム。3DSで手軽にカバーシューターができるというのが非常にでかい。スマホ用ゲームの『SHADOWGUN』が、見た目だけ似てるけどいざプレイしたら『ギアーズ』と似ても似つかないプレイ感でガッカリした思い出がある身としては嬉しいかぎり。

しかし、ゲームとしての調整不足な部分があることは否定できない出来なのも確か。特にヘリに乗ったまま敵を狙撃するというシューターならおなじみのミッションもあるのだが、あまりにも単調かつ画面外から敵が狙撃してくるのにこっちは敵の方を向けずに反撃できなくて何度も死んだりすることもあってイライラさせられた。まあ、そんなに長くないミッションだから我慢できたけど。

ゲームの流れとしては『ギアーズ・オブ・ウォー:ジャッジメント』に近いかもしれないなあ。大きな話の流れもなく、敵のバリエーションも少なく、ひたすら敵のラッシュをクリアしていく感じ。これが3DSでこのクオリティでできるから楽しめるのであって、これがWii Uのソフトだったら納得してないかもなー。あ、ちなみにサウンドはかなりしょぼかった。そこは大いに残念。



とまあ、キャンペーンだけなら約10ドルなんだけど、その価格としては非常にボリュームがあって、クリアまで大体5時間程度。マルチプレイも10ドルで買えるんだけど、それはまだ買ってない。そうそう、このゲーム、ソフト自体は無料で、ソフト内課金でキャンペーンモードとマルチプレイモードを購入できる仕組み。スマホだとよくあるけど3DSでは珍しい。

あと、ネタバレになるかもしれないけど、最後は「俺たちの戦いはこれからだ」エンド、というか、「To be Continued...」と出てくるので売上次第では続編作る気まんまんのようだ。個人的には、今回の欠点を補った次回作がでるのなら非常に楽しみだし、間違いなく買うだろう。

さて、気になる日本版の発売なんだけど、どうなんだろうな…。ロシアの原発でメルトダウンどうこうするミッションがあるし…。個人的にはNew3DSでもやりたいので、日本語版をぜひとも期待したいところであるが。

そんなこんなで『IronFall: Invansion』、自分みたいに3DSで気軽にカバーシューターをプレイしたい人にはなかなかいいかもしれない。普通にゲームとしての完成度を求めたら…ちょっと微妙かもしれないので、デモ版をプレイしてから購入するのがいいと思うのであった。

味方や敵のデザインもなかなかクセのある感じなので、合わない人には合わないかもしれない。だが、このゲーム、いいデザイナーとシナリオライターを招き入れることができればすごく化けそうなゲームなんだよなあ。

とにもかくにも、次回作があればそれに期待だ!

2015年2月14日土曜日

Mad Catz C.T.R.L.iの話とモバイルゲームの話。

2年使っていたWindows Phone8.1のLumia925さんの調子がどうもおかしくなって、ついにはまともに再起動すらできなくなったので、意を決してiPhoneに戻した。ええ、iPhone6ってやつですよ。

そもそも初代iPhoneがアメリカで出たのに日本で出てなかったので我慢できずにiPod Touchを購入するくらいAppleユーザーだったのだが、スマフォが日本で流行ってというもの、猫も杓子もiPhoneiPhoneで高校生のマストアイテムみたいになってしまったので、なんか嫌気がさしてiPhone5が出た時にWindows Phoneに乗り換えた天邪鬼です(AndroidはUIがダサいので好きではなかった)。 まあ、Windows Phoneにした理由の一つに、2012年のWP8.0発表時にPCやXbox系のゲームとの親和性とかがあったんだけど、まあそんなん発表だけで結局大したもんはなんもなかったけどな。


しかし、そんなことをしている間にiOS用のMFiプログラムなるコントローラーに対応させる計画が発表されたり、各サードパーティ製のiOS用のコントローラーがでたりとiPhone界隈は非常に動きがあったわけだ。  iPad miniを持っていたので、その辺は一応追っかけてはいたが、7.9インチというゲームをやるにはいい感じの大きさのわりにゲームアプリの対応のさせ方が微妙だったり、間延びしたグラフィックだったりでやる気が削がれてあんまやってなかった。

で、iPad mini用にとアメリカの周辺機器メーカーとしては老舗のMad Catzが出していた「Mad Catz C.T.R.L.i」を一応持ってはいたのだけど、ちょっと触る程度でそこまで動かすことはなかった。  せっかくiPhone6にしたし、「Mad Catz C.T.R.L.i」のiPhone固定グリップも使えるということで、改めて真面目にiOSのゲームをやってみた。MFiコントローラーに対応しているのを売りにしている『MHP2G』はもちろんセールで買うだけ買って放置してた『BIOSHOCK』などいろいろやってみた。

まあ、『モンスターハンターP2G』、これはいろんな人がレビューしているのでアレだが、リアルタイムでやってなくて3DSの3Gや4Gやってた人間としては思いで補正がない分、ちとグラフィックやキャラクターのモーションが辛い。なんだかんだ、4Gとかグラフィックが進化してないとか言われてても光源処理やらキャラのモーションやらは非常に進化してたんだなあと実感しつつ、iOS版の『MHP2G』は7年前のゲームの解像度を上げただけなのだなあと思い知らせてくれる。出てくるモンスも4Gとほとんど変わんないし、まあ最後までやらなくていっか…と積みゲーになってしまった…。

というか、iOSのコンシューマーから移植されたゲームも『モダコン5』みたいに超絶綺麗グラをうたったゲームも、光源処理がほとんどなくて大体高解像度化なだけでのっぺりした画面のものが多いと感じてしまう。あと、キャラクターのモーションがPSP世代くらいのものばかりで、やはり家庭用機やっててちょっとした合間にiOSゲームやるとちょっとそんなのばかりが気になるのよ。スクリーンショットや解像度は確かにものすごいんだけど、いざ動かすとそういうところがあからさまに目立つのがなんだかなーと。

もう7年近くiPhoneのゲームを追っかけてるが、iPhoneの性能がどんだけ上がっても、バッテリーの消費量を抑えるためにグラフィックに全パワーを使うこともできず、操作もタッチパネル前提のゲームデザインのものにおまけ程度でMFiコントローラーを対応させてるゲームでは、コンシューマーを捨ててスマフォに絞るのはまだまだ自分にはできない。まあ、つい最近、iOSアプリサイズの上限が2GBから4GBに変更されたので、テクスチャ解像度のアップは期待したい。


ところで、iOS版『BIOSHOCK』は携帯機で唯一遊べる『BIOSHOCK』ということで個人的にはお気に入りのゲームである。セール時に購入して、最初はiPad miniでプレイしていたのだが、グラフィックがPC版の最低設定ぐらいだったので、7.9インチの画面でプレイするのはちとキツかった。しかし、iPhone6に「Mad Catz C.T.R.L.i」を装着してプレイすると、画面が小さい分比較的アラが見えづらく、操作もしやすいためにここにきてようやくハマってプレイを始めた。

「Mad Catz C.T.R.L.i」はキーのレスポンスはかなり良いのだが、Bluetooth接続の入力に数フレームの遅延が発生しているようで、操作全体のレスポンスは完璧とは言えないところが残念。あと、アプリ側のUIが完璧にゲームパッドに対応しているわけでもないので、ところどころタッチ操作が必要になるところもちとややこしい。ゲームパッド操作の説明も出てこないので、どのボタンがどれなのかも最初わからないしね。しかし、それらをひっくるめても、ある程度快適にプレイできるのは事実ではあるが。


まあ、Nvidia Shield Portableとかだと、家の中とかならストリーミングでPC版ができるじゃん、という声が聞こえてきそうだが、飛行機や電車で遊べないので個人的にはなしかなあ。まあ、北米のゲームストリーミングサービスのPS NowがPS Vitaで使えるので、ベッドでごろごろしながら『Dead Space3』とかプレイできるのはなかなか楽しいのだけども。こっちも入力に若干遅延はあるけどね…。

一番最初のiPhone向けゲームが出た時から追っかけていて気づかされるのは、結局、ゲームはゲーム機でやったほうが最も快適という事実なわけで。まあ、携帯ゲーム機と携帯電話向けゲームは棲み分けができてきてるんだろうなと思いつつ、それらのプレイヤーも別れてしまったんだろうなあとぼんやり思うなど。ちょっとゲームをやりたい人がスマフォゲームで済ませて3DSとかを買うことはなくなってきているのも事実なんだろうしねえ。 まあ、スマフォ向けゲームもコンシューマーゲームもお互いを意識しながらどんどん変化していくと思うので、温かい目で成り行きを見守ろうと思うのであった。

2015年2月9日月曜日

Wii Uの外付けHDDの不具合と交換した話。(※追記あり)

どうも。

私はアクション要素の強いホラーゲームに目がないわけで、Wii Uの『零 濡鴉ノ巫女』をこないだ日本に一時帰国した際にパッケージ版を買ってきたわけさ。零はPS2の初代からやっていたので、この新作も楽しみにしていたのだけど、ふーむ、なんか今回のキャラクターはいろいろ狙いすぎてて浮いてる感じだとか、ストーリーもちょっと物足りない感じがしたとか(ホラー的な部分で)、おっぱいが揺れすぎとか、いろいろ思いながらも楽しく終盤までプレイしていた時に悲劇は起こった。

12章の船に乗って移動するところでローディングが入ると、必ず「外付けHDDが取り外されたので電源切ってね(中略)」という表示が出て先に進めなくなってしまったのだ。何度やり直しても、同じところで同じ表示が出て電源を切らざるを得なくなる。ディスク版なのに、だ。

外付けHDDをチェックしてもちゃんと接続されてるし、他のダウンロードゲームも問題なく起動できる。なんなのだろうと思ってググっても同じ症状の報告は見当たらず。それだったらと、最初から外付けHDDを取り外してプレイしてみてはどうかと試したら、セーブデータが外付けに記録されてて、初めからやり直しになってしまうという状態。

どうしたものかといろいろ調べていたら、どうやらWii Uと外付けHDDの相性があるようで、それによって映像などに不具合が起こることもあるとわかった。相性…、うーむ、それを考えると使っていた外付けHDDは、数年前に使っていたMac miniのマザーボードが壊れた時にせめてデータだけでも救い出そうとして取り外したHDDなのだ。市販品でさえ相性が合う合わないがあるのに、Mac miniの320GBのHDDをUSB2.0対応のケースに入れただけのものなので非常に不安定ではないかという可能性は否定できない。

確かにダウンロード版の『マリオカート8』は、よくティアリングみたいに映像がズレることがあってHDMIのせいかと思っていたのだけども、先の情報を知ると合点がいった。きっと外付けHDDが原因なのであろうとの予測のもと、ちゃんとした外付けHDDを購入することにした。(※追記:ティアリングに関しては同じ症状が再発したため、いろいろ見直したらWii Uのテレビ設定とテレビの相性であることが判明。Wii U側の設定を1080pから1080iに変更したら完全に治りました。)


こっちのAmazonを調べていたら、Wii Uでの相性もバッチリというレビューが多く、価格も59ドルとかなりお安いWDの1TBのバスパワー式ポータブルHDDを発見。早速購入してみた。


Wii Uでバスパワー式を使うためにはY字のUSBケーブルが必要ということで、こちらもWDのコネクタにあったものを購入。(何気にWDのHDD側が特殊なコネクタでびっくりした)ちなみに、日本だと同じ製品が9000円以上していた。アメリカに住んでてよかった…のか?

左からWii U本体、古いHDD、WDのHDD

このHDD、驚くほど本体が小さい。これに500GBから2TBまで入るなんて、時代は変わったねえとおっさんはしみじみ。

下調べでは、Wii Uは外付けHDDを二つ着けることにより、HDD同士でデータを移動できるとのことだったので、早速実行。


まずは新品のHDDをフォーマットしないといけなかったので、それだけを接続してフォーマット。(二つ繫いでいるとフォーマットできない)


ほんで、これまで使っていたHDDからデータを転送した。これは意外と時間がかかったので、数時間放置。

データの移動が終了したら、本体の電源を落として古いHDDを取り外して再起動。

問題なくダウンロードソフトも起動できる。とりあえず、『マリオカート8』をプレイしてみたのだけど、前にでてたティアリングみたいなのはでなくなっていた。これは行けたか?ということで、件の『零』を再プレイ。

すると、なんということでしょう!必ずHDDのエラーが出ていたところも難なく進めたではないですか。これが巧の…、いや正規品の技術!(普通です)

そして、紆余曲折を経て『零 濡鴉ノ巫女』を無事にクリア。いやー、よかったよかった。外付けHDDの相性という落とし穴、なかなか思いつかなかったが今回のケースは勉強になった。ちなみに、交換した古いHDDは数日後に電源が入らなくなるという後日談が。あぶなかった…。

とりあえず、今は快適なWii Uの環境が整った。さて、次のプレイしたいソフトは『ゼノブレX』…先に『ベヨネッタ2』やりたいかもしれないが、まあ考えよう。

2015年1月19日月曜日

PS3 ゴジラ-GODZILLA-レビュー

※UPDATE 5/29. この記事のアクセスが多いため、もうちょっと掘り下げる意味で加筆しました。

PS4『ゴジラ-GODZILLA-VS』のレビューはこちら

明けまして今年もどうもです。

今年最初は、私が2014年で最も発売が待ち通しかったといっても過言ではないPS3ソフトの『ゴジラ-GODZILLA-』のレビューでスタートしようと思う。


ゴジラのゲームは国内ではATARIによるPS2の『ゴジラ 怪獣大乱闘 地球最終決戦』以来10年ぶり、世界的には同メーカーによる『Godzilla: Unleashed』以来7年ぶりの新作である。国内製に絞れば、『ゴジラ ジェネレーションズ マキシマムインパクト』以来15年振りとなる。(スマフォ除く)

さて、初めてゲーム画面が公開された時から不安ばかりであったこのゴジラの最新ゲームであるが、結論だけをいうとまあ遊べる凡ゲーであった。だが、これはゴジラファンがプレイした場合に限るので、ゴジラに全く興味のない人がプレイするとかなり微妙な内容だと思う。

まず、プレイできるのはゴジラだけである。メインモードは平成ゴジラのみ。(他のモードではレジェンダリー版とバーニングは選べる)メインとなるモードのゲームプレイの流れは、各ステージに配置されたGジェネレーターなる建物を1~3つ破壊することである。速攻破壊すれば、敵怪獣と遭遇しないままステージが終わってしまうことも多々あり、基本的にそれを何ステージも延々と繰り返すだけとなる。


超兵器や敵怪獣はステージによっていろいろ出てくるが、単にGジェネレーターを壊すのを邪魔するだけの存在でしかない。そして、登場怪獣数が微妙に少ないにも関わず、メカゴジラ枠だけで3種類いたりするという仕様に。(新作だともう一体増える) モゲラとか他もいるでしょ、と言いたい。

建物を破壊するとゴジラが徐々に巨大化していくシステムはなかなか楽しいのだが、ゴジラなのにビルに引っかかって進めないとか、初期はアクションのパターンがあまりにも少なすぎて爽快感に欠ける。少なくとも、ゴジラになって俺つえー!プレイは期待してはいけない。

ゴジラなのに建物をちまちま1~2発殴って破壊するしかなく、この破壊も物理演算使って気持ちよく倒壊してくれない。川北特撮に似ているようなそうでないような爆発で建物が弾けて消えるだけなので、全然気持ちよくはない。(どっちかというと90年代の戦隊ロボの特撮シーンに近い)『ゴジラ ジェネレーション』が巧みだったのは、ゴジラがそこを歩くだけで建物が倒壊するという破壊のカタルシスを上手くゲームに落とし込んでいた部分で、深みはなかったがプレイしていて心地は良かった。尚且つ、怪獣というキャラクター性を最大限に活かしていたと思う。


このゲームの問題点の1つは、ゴジラの基本アクションがアンロック方式であり、自由度の妨げになっている部分があげられる。何週もクリアしてアンロックしても最初から使わせろという技ばかりのものだし、1度クリアするとゴジラの大きさ(=強さ)がリセットされてしまい、周回プレイのモチベーションが保ち辛いのも問題だ。さらに、対怪獣戦ではゴリ押し戦法が基本でアクションゲームとしての駆け引きは存在せず、ステージの建物を破壊してゴジラを大きくしておけばボタン連打と熱線で簡単に勝ててしまうバランスなのも単調さを際立たせる。

操作は左アナログスティックで移動、L1/R1で旋回とクセのある...というか前々世代的な操作なのもちょっと違和感を感じた。特撮っぽいアングル(なのかなあ…)になる演出が入るため仕方ないのかもしれないが、その演出も1ステージ中の十数秒の演出の為のものなので、そのせいで全体的な操作性とゲーム性が犠牲になっているのは本末顛倒に感じてしまう。

登場人物はGフォースオペレーターと3人の総理大臣だけでただの状況説明以外の何物でもない会話劇が繰り広げられる。難易度によって政権交代が発生するのだけども、それもただの難易度表示でしかない。正直、ストーリーや世界観のバックグラウンドは全くもって分からない。ゴジラがいて当たり前の世界というのは、映画のミレニアムシリーズで演出されていたものだけど、あの映画同様、新しい観客をふるい落としてはいまいか心配になる。

唯一関心できるのは怪獣のモデリングであるが、テクスチャがスキャンしたアクションフィギュアそのままな為に映画のイメージと違っていたり、映画では動かなかったゴジラの首だけが妙にうねうね動くのもなんか残念。テクスチャに関して、スキャン元の酒井ゆうじ氏の造形はフィギュアサイズだからこその説得力のある彫刻だとおもうので、それを安易にそのまま大きくしてしまったのはいかがなものか。映画のデザインをゲーム的に改変するのであれば、ドリキャス二作目の『ゴジラジェネレーションズ マキシマムインパクト』の改変くらいやってくれた方がいい気がする。(サターンの『列島震撼』は全てガレージキットやトイを改造したものを取り込んでいたけど、じっくり見せるものでもなかったし)

『ゴジラジェネレーションズ マキシマムインパクト』の前傾姿勢にアレンジされたゴジラ

最大の違和感は、ゲーム内で最も重要となるGエナジーである。3.11以降、世間が放射能や原発に非常に敏感になってしまったのはわかるが、原爆の申し子であるゴジラなのに、放射能や核の表現を排除してしまったのではゴジラである意味が全くない。60周年記念プロジェクトとしてのゲームなのにキャラクターの存在を根底から否定してどうするねんという。

兎にも角にも、バンダイナムコが制作会社に発注して、制作会社が仕様書通りに仕上げましたよっていうゲームである。つまらなくないが、特に面白くもない。最初は「お?面白いんじゃないか?」と思うが、30分プレイし、数ステージ進んだ後には底の浅さにはっきりと気付かされる。

これは個人的な意見でしかないが、開発チームは別にゴジラが好きだとかそういう感覚がないように感じた。亡きドリームキャストの『ゴジラ ジェネレーションズ』やATARI製の格闘ゲームには非常に愛が感じられただけにちょっと残念である。当時のATARIの社長は好きすぎて、わざわざアメリカから東宝の撮影所まで見学に来たレベルの愛があった。(DS版のクソゲーは擁護しないが)

90年代の東宝が製作に直接関わっていたゲームは、どれもクセはあるが非常に楽しめた。ドリキャスのセガ主導のゴジラのゲームも、開発者の意欲やチャレンジが感じれて好感が持てる物だったし、マキシマムインパクトは時間と予算のなさが透けて見えるが、デザインにこだわっていて、オリジナルメカもカッコ良かった。

今作品のジェットジャガーはファンサービスやネタ的な位置づけなのだろうが、ATARI製の格闘ゲームに何度も登場しているので残念ながら驚きはない。伊吹吾郎博士つながりで巨大六ちゃんの水上車とか意外性がないだろうかやりすぎですねすみません。(話は脱線するが、欧米のメガロ人気は未だ理解できない...) 『ゴジラ ジェネレーションズ』のジャイアント芹沢のような驚きがもう一度欲しかった。(ロボットだったし)


登場怪獣もほぼ平成ゴジラシリーズのみという古参ファンや興味を持ちそうな子供達切り捨てご免な仕様なのも個人的には残念だった。少なくとも、ゴジラを映画館で見たことがない世代の子供達が興味を引くような内容であって欲しかったなあと思う。モンアツシリーズと一緒で、明らかにお金持ってる30代向けのアプローチだよね。そのわりには、ゲームデザインが子供を意識しているような単純なシステムとなっていて、正直アプローチがチグハグなのではないかと感じてしまう。

なんというか、自分にとってのゴジラは子供の時から好きであったもので、特撮マニアだけが見てウンウン唸るような閉鎖的なものであって欲しくないというのが正直な気持ちである。




文句ばかりになってしまったが、まあ、私のようにゴジラが好きで好きで仕方がない人はPS3で唯一プレイできるゴジラゲームなので買っても損はないと思う。ジオラマ制作モードとかは、ゴジラが好きな人はそこそこ楽しめるオマケだと思うし。

さて、ゲームボーイの『怪獣王ゴジラ』以来20年振りのバンダイ(ナムコ)製のゴジラのゲームであったが、『怪獣王ゴジラ』並みに楽しめる仕上がりであった(褒めてない)。ある意味期待を裏切らない完成度であったとも言えよう。

ゴジラ60周年記念の締めを飾った『ゴジラ-GODZILLA-』、このゲームを発売してくれてありがとうバンナム!そしてXXXXX!