2014年1月13日月曜日

ストリーミングサービスとモバイルゲーム機の相性

先週ラスベガスで開催されたCESにて、SONYがゲームのストリーニングサービスであるPlayStation Nowを発表して話題になったわけだが、2012年にGPU大手のNVIDIAが実はほぼ同じ様なサービスを発表していた。

それがGRIDというサービス。
現在、北カリフォルニア限定でベータテストが行われている。おそらく、ゲームタイトルはNVIDIAのGPUに最適化されているPCゲームが主戦力となっていくと思うので、PS Nowとはやや差別化されたものになりそうだ。

さて、ストリーミングゲームにおいて、最もネックと思われるのがコントローラーだと思う。例えば、ハイスペックなグラフィックのコンシューマーゲームが、タブレットやスマートフォンでも出来るようになっていくだろうが、FPSや3Dアクションゲームで使用するボタンをタッチパネル操作にした場合、まともに操作して遊べるのか疑問である。スマートテレビにはゲームパッドをさせばいいし、PCやPS4はそのままプレイ出来るだろうが、スマートフォンやタブレットなどのモバイル系ではそうはいかない。現状、コンシューマーから移植された、どのスマートフォンのゲームも操作しやすいとは言えないし、スマートフォン用のゲームパッドもあるにはあるが、電話としての利便性を大きく損なうので敷居が高い。その問題への打開策のように、SONYとNVIDIAから似たようなゲームデバイスがすでに発売されている。

それがPS VitaとNVIDIA SHIELDだ。

PS Vitaはご存知の通り、PSPの次世代機として2011年に発売された携帯ゲーム機だ。同年に発売したニンテンドー3DSを遥かに凌駕する高解像度のグラフィックが売りである(しかしネイティブ解像度のゲームは意外と少ない)。
しかし、世界的に残念なくらいに売れていない。



次にNVIDIA SHIELD。2013年に発売されたPS VitaよりもハイスペックなAndroidゲーム機である。SHIELD発売時の売り文句は独自にチューンしたAndroidゲームがプレイ出来るのと、自社GPUであるGTXシリーズ搭載PCからのストリーミングゲーム機能であった。正直、発売時はゲーミングPCのおまけ的な役割とAndroidゲーム機として299ドルというのは、なんと言う無謀な戦略だろうと思ってた。(しかも発売直前まで価格は349ドルだった)
因に、PS Vitaは発売当初は約24980円(Wifiモデル)にメモリーカード代(2200円〜9500円/※ゲームプレイ時には必須)であり、この価格設定や目玉タイトル不足が不振に陥った原因と思われる。

しかし、両ゲーム機とも発売当初はただの携帯ゲーム機+αで売り上げも良いとは言えない状況だが、PS NowとGRIDが本格化して来て状況は変わっていく気配がする。なぜなら、この両ゲーム機とも、ストリーミングゲームの端末として最もと言って良い程に最適だからだ。これらは他に何も買い足したり用意しなくとも、ある程度の速度の無線のネット環境さえあれば、そのままストリーミングゲームがプレイ出来てしまうのだ。PS Vitaは足りないボタンを背面タッチで補う事が可能だし、SHIELDはそもそもフルコントローラーだ。ある程度の無線インターネット環境がある場所なら、旅行先のホテルや帰省先の実家などでも自宅でプレイしていた据え置き機用のゲームやPCゲームがプレイ可能になったり、自宅のベットやソファーで寝ながらプレイなど場所を選ばないのは大きな魅力だ。
特に、大作オンラインゲームなどがこのストリーミングサービスに対応したら、出先でもゲーミングノートPCを持ち歩いているコアなプレイヤーはその必要がなくなるのだ。しかも価格はゲーミングPCよりも遥かに低価格である。

正直遊べるソフトが少なかったこれらのハードは、それぞれのサービスが始まれば他機種の追従を許さないほどのソフトラインナップになると思われる。旧作のゲームにはなるが、据え置き機やゲーミングPCを買うのを躊躇していた層にはとてつもなく魅力的な展開がこれから起ころうとしている。まだ双方β段階であるが、今からサービス開始が非常に待ち遠しい。

因に、すでにdocomoのドコモタブレット用のドラクエXがストリーミングでプレイ出来るし、そのサービスを手がけたUbitusがAndoroidとWin PC用にGame Nowというストリーミングゲームサービスを行っているので、その世界を試しに垣間みることができる。(ソフトラインナップが非常に貧弱すぎてアレだし、発売から1年以上たったWin8にまともに対応してなかったが…)今年のCESにも参加していて、SONYと同じテクノロジーを展示してたのにほとんどニュースとして取り上げられていなかったので、個人ブログだがここに記載しておこう。


そんじゃーね!



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